事業内容
総合物流会社。物流一括受託が主力。食品輸送に強み。物流施設の賃貸もある。
現在の株価 4150円
PER 15.4倍
さて、同社は、物流会社となっていますが、利益構造をみると全く別の面が見えてきます。

同社2020年12月期決算説明資料より
利益の半分は、不動産事業となっています。
不動産事業は、①物流倉庫の開発などを手掛け、それを機関投資家などに売却して利益をえる事業(同社は、不動産流動化の事業と呼んでいます。)、②不動産の賃貸事業をさしています。
そして、現状の不動産事業の利益は、①の不動産流動化の事業によるものと思われます。

2013年12月期決算説明資料より

不動産を売却又は受益権の持分譲渡などして、更なる開発に充て、物流業などにつなげていくというスキームのようです。
さて、このスキームは、倉庫などの需要がどこまであるかが問題になってきます。

同社2018年12月期決算説明資料より
不動産の流動化は、従前、固定資産として計上していたものも流動化して、資金にしていました。
また、倉庫新設の需要などの問題もあり、そのまま売上、利益が伸び続けるというものではないのでしょう。
同社もその点は、想定しており、上記の図の通り、物流の割合が占めてくると考えています。

セグメント別の業績の推移です。
2013年12月期から2016年12月期までは、不動産事業の占める割合がかなり大きいですが、その後は、徐々に減少しています。そして、物流事業が上がってきています。
上記の表を見ても分かるように、減益の期は、不動産事業が不振が目立った期になっています(2014年2月期、2017年2月期)。
ただ、2019年12月期は、物流でカバーできましたので、徐々に変わってきているのかもしれません。
目標株価を検討するにあたっては、短期的には、不動産事業の評価(利益をどこまでのばせるか)、長期的には物流の利益をどこまで伸ばせるかを検討しなければならないと思います。
続く、、